
日本紙工では、工場にある巨大なコルゲーターによる段ボールシートの生産を中心に、フレキソフォルダグルアーによる大ロット生産や商品の形状に合わせて複雑な形にダイカットするトムソン機・直線カットや罫線を入れるスリッター・スロッターマシンを使用して多様なニーズに応える中ロット生産など、様々な機械と技術で段ボールを生産しています。
どのように段ボールが生産されているのかをご紹介します。

工場の巨大な「心臓部」
コルゲーター
コルゲーターとは、ロール状に巻かれた巨大なロール紙から作られた中芯と裏表のライナーを貼り合わせ、1枚の「段ボールシート」を高速で製造する大型の機械です。平らな紙に熱と蒸気で美しい「波型(フルート)」を成形し、表と裏の紙を糊で正確に接着。
さらに、指定されたサイズに自動で切断するまでを一本のラインで一気に行います。工場の生産性を左右する、まさに段ボール製造の主役となる設備です。

1. フルート中芯+裏ライナー
「波型(フルート)」を形作り、そこに最初の原紙(裏ライナー)を接着させて「片面段ボール」を作る工程です。
- 波型の成形
熱せられたギザギザのロール(コルゲートロール)の間に中芯を通し、一瞬で美しい波型へと成形します。
- 糊付け
成形された波の頂点に、正確に糊(主にコーンスターチとタピオカを原料とした環境に優しい糊)を塗布します。
- 圧着(ロール部分)
糊付けされた中芯と裏ライナーを圧力ロール(加圧ロールやベルト方式など)で一気にプレスして強力に接着させます。

2. スチーム
熱ロールで熱をかけ続けると原紙が乾燥してきます。乾燥すると原紙が反ったり破れやすくなるといった不具合が起きるので綺麗に加工ができません。所々スチームをかけることで保温し、紙の繊維を適度にしなやかにします。

3. 表ライナーとの貼り合わせ
片面段ボールの波の頂点に再び糊を塗り、もう一枚の原紙(表ライナー)を重ね合わせて、一枚の頑丈な「段ボールシート」に仕上げる工程です。
- 精密な糊付け
高速で流れる片面段ボールの波の頂点へ、コンマ数ミリ単位の正確さで糊を塗布します。
- 熱と圧力による強力結合
カンヴァスという分厚い布と熱板で段ボールを挟み、カンヴァスの加圧と熱板の熱でピンと張った綺麗なシートに仕上げます。

4. スリッター・スコアラー
- スリッター
高速で回転する円盤状のカッターでシートの端の余分な部分を切り落とし、指定の幅に切り分けます。
- スコアラー
箱を組み立てる際に綺麗に折れるよう、罫線を加えて正確な折り目を入れます。
センサーで感知した不良品は分別され、落とされます。

5. スタッカー
完成した段ボールシートを自動で綺麗に積み重ねる、スタッキングの工程です。出来上がったシートが指定枚数に達すると下に下がり、次の作業現場へ移動します。

6. 段ボールシートの移動
工場内はベルトコンベアで多くの段ボール束が流れています。
ここからフレキソフォルダグルアーやその他の加工機によって、お客様へ届ける段ボール箱へと成形されていきます。

ここからA式段ボール製造と特殊形状の製造に分かれていきます。
1枚のシートから「段ボール箱」へ
フレキソフォルダグルアー
フレキソフォルダグルアーは、コルゲーターで製造された平らな段ボールシートを組み上げる前の「段ボール箱」の形へと加工する工程を担う機械です。
印刷・罫線・カット・糊付け・折り畳み・検品・結束・積載と段ボールを出荷するまでの全てのプロセスを直線ラインに集約しています。
寸法やインクの種類・形状・注意事項が記載された製造指示書を元に、1分間に最高速度約250枚というスピードで高品質な段ボール箱を生産します。

A-1. フレキソ印刷
フレキソフォルダグルアーの最初の工程です。ゴムや樹脂製の版を使い、水性の環境に優しいインクを使用し、段ボールのデザインをシートに印刷します。
インクの種類は3色まで印刷可能です。

A-2. スロット・ダイカット
コルゲーターでは入らなかった、箱を組み立てるための横方向の罫線を入れます。さらに、段ボールのフタや底となる部分の無駄な隙間を削り取る溝切り(スロット)を行います。

A-3. フォーミング
シートの左右の糊代部分に糊を塗布し、両サイドを折りたたみます。
糊部分を重ね合わせて接着することにより、平らなシートから畳まれた箱の形へと成形する工程です。

A-4. 検品
流れてくる平らに畳まれた段ボールの印刷にミスは無いか、形状が変形していないかなどを作業員が1枚ずつしっかりとチェックします。

A-5. 結束
検品をクリアした段ボールを、設定された枚数ごとに正確にカウントして積み重ねます。積み上げられた束の端を綺麗に揃えた状態で、自動結束機がしっかりと縛ります。結び目が傷をつけてしまわない様に結び目が横になる設定にしています。

A-6. パレタイジング
段ボールの束をパレットの上に積み上げていく最終工程です。
最適な積み上げ方法にプログラミングされたロボットアームを活用して簡単・安全に積み上げます。
ここから、いよいよお客様の元へと出荷されます。

多彩な機械と職人の手作業による加工
特殊形状への対応
日本紙工では、一般的なA式段ボールだけでなく、変形箱・大型ケース・小ロットのオーダーメイド製品にも幅広く対応するため、それぞれの加工に特化した独立型の専門機械を多数備えています。
フレキソフォルダーグルアーのような製造ラインには乗らない特殊な形状や、ラインを動かすには少ないような小ロットの案件こそ、日本紙工の「対応力」の見せ所です。長年培った技術と最適な機械の組み合わせにより、お客様の理想のパッケージを1つから丁寧に作りあげます。

B-1. トムソン用木型製造
トムソン加工を行うために不可欠な、ベースとなる「木型」を設計・製造する工程です。多種多様な形、サイズの段ボールを実現するための、トムソン加工前の重要な工程です

B-2. トムソン加工
木型を使用し、段ボールシートを様々な形状に打ち抜く機械です。
フレキソフォルダーグルアーのラインでは対応できない、複雑な組み立て式の箱や持ち手用の穴あけなどを高い寸法制度で美しく仕上げます。

C. スリッター
段ボール箱のフタや底を折り畳むための溝(スリット)を切ったり、特殊形状で段ボールを切り分けたい場合などに活用します。
小ロットの注文や大きな段ボール箱の加工を低コストかつ柔軟に行えます。

D-1. タッカー
段ボールの接合部を、ホチキスの巨大な金属針(ステッチ)で固定する機械です。糊だけでは耐えられないような重い製品を入れる場合や、海外輸出用の強固な段ボール箱の製造には欠かせない、強度重視の工程です。

D-2. 巨大タッカー
通常のタッカーでは収まらない、強化段ボールや巨大な段ボール専用の大型タッカーです。人の背丈を超えるようなサイズにも対応し、接合後、紐掛けまで自動で行います。

E-1. 手動グルアー
作業者が半自動で糊を塗布する機械に段ボールシートの接合部を通していきます。超大型のケースや、機械の中を通せないような特殊なパッケージ・数枚単位の極小ロットの場合などに活用されます。

EF. グルアー&紐掛け
糊付けからフォーミング・紐掛けまでを行います。変形箱や特殊な折り畳みが必要な段ボールに対し、最適な位置へ糊を塗布して圧着。その後配送や保管がしやすいように指定の枚数で綺麗に結束します。

F. 紐掛け機(タイイングマシン)
完成した特殊段ボールを扱いやすいロットごとにしっかりと結ぶ単体の機械です。小さな段ボール箱や、崩れやすい形状の場合など人の手で押さえながら紐掛けをしなければならない場合に活用されます。

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